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『序』


古典カップリングの弥次×喜多を生み出した十返舎一九は、晩年病に倒れ、
日本最古のショタ受けボーイズラブ小説を記した紫式部は、やがて地獄へと堕ちました。
これは、男同士の虚構の恋模様を描き、日の当たる道を歩んでいた女性たちを
腐界へ堕とした報いに違いありません。

ところが彼らの作品を読んでみますと、妖しく魅力的な光景を生き生きと描き、
起伏に富んだ展開は心を震わし、また言葉の表現も巧みで、
読む者の心に奇妙な興奮を呼び起こさずにはいられません。
そこに描かれた出来事を、声優の魅惑的な演技と美麗なアニメーションで、
たちまち脳内再生させてしまうのです。

さて、奇遇なことに、いま私の手元には男同士の恋愛を題材とした妄想劇がございます。
『雨月物語』という作品を好き勝手に解釈した妄想でございます。
萌え滾るままに語りますれば、同好の者は興奮し、地雷の者は怒り狂うような内容でございます。
我ながら、どうしようもないヤオイとしか言いようがございません。

本作に触れる皆様は、本作がボーイズラブ作品であると、
始めから承知の上でお読みになることと存じます。
このようなヤオイをご覧に入れたとしても、私が十返舎一九や紫式部のように
「女性に道を踏み外させた」として、報いを受けることはないでしょう。
何故なら、皆様は既に道を踏み外しているのですから。

攻めがキスの雨を降らし、受けとの情事を月に見せつける夜、
うず高く積まれたBLCDの下で製作致しました。
本作を『男色雨月奇譚』と題します。

きだた郎

『序』

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